桜町調剤薬局【有限会社マスト】

桜町調剤薬局【有限会社マスト】

トップインタビュー

PROFILE

阿部 忍

代表取締役/薬剤師

昭和45年仙台市生まれ。平成5年に東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部を卒業後、第一製薬株式会社に入社しMRとして北海道に赴任する。平成13年株式会社テラスに入社し薬局薬剤師として業務に従事する。平成16年に有限会社マストを設立し、翌17年に桜町調剤薬局を開局。趣味は料理、読書。吉田松陰を尊敬し、好きな言葉は『志を立てるためには人と異なることを恐れてはならない、世俗の意見に惑わされてもいけない』

INTERVIEW 01どのような薬局を
目指していますか?

一言で言うと『薬局っぽくない薬局』だと思います。この数十年で薬局の機能は大きく変化してきたと思うのですが、全てが良い方向に向いているとは考えにくいと思っています。例えば薬局の前で転んで膝をすりむいた人がいても、その薬局で薬や絆創膏を売っていなければ『近くに薬局があって良かった』とはならないわけで、薬局が持つべき機能として十分とは言いにくいと思います。その機能の幅を様々な方向に広げていかないと薬局として『健康を支える』とか『健康をサポートする』と言える立場には立てないと思いますので、アイテムとしても薬だけではなく、食品や衛生材料、介護用品等、幅広く取り扱うことが自然でしょうし、当然、それに応じた様々な相談に応えられなければならないと考えています。食事や運動などの健康相談に応えるだけでなく、その情報発信も重要になるわけですし、多職種との連携も必要不可欠になるわけですが、重要なのは求められる前に必要性を感じることが出来るかどうかだと思います。薬局としての正解の形があるわけではなく、結果的にどのような形になるかですので、型にとらわれず『想い』を原動力に動くべきだと考えています。その上で常に妨げになるのが薬局に対する自分たちの先入観です。どれだけ先入観をなくして自由な発想で『想い』を実現できるか、それを私は『薬局っぽくない薬局』と表現しています。

 

INTERVIEW 02桜町調剤薬局は
どのような薬局ですか?

数年前までは保健調剤のウェイトが高い傾向にありましたが、現在は一般用薬品や食品の販売にも力を入れており、薬剤師だけではなく登録販売者の活躍も目立ちます。また、地域包括支援センターを中心に地域の多職種とも連携し、在宅での活動もウェイトが上がってきています。さらには薬学生の実務実習はもちろん、地域の中学生の職場体験の受け入れや高校の職業説明会への参加等も行っており、これからの子供たちや将来の薬剤師に対する活動にも力を入れています。個々の薬剤師も学校薬剤師としての活動やスポーツファーマシストとしての活動も行っていることから活躍の場は現在も広がっており、薬局内にとどまらず地域のネットワークの中で様々な角度で活動しています。その結果、平成27年には北海道健康づくり支援薬局に認定していただき、平成29年には健康サポート薬局となりました。今後は管理栄養士や理学療法士と連携し、食や運動と健康を結ぶ事業を展開しようと考えています。

 

INTERVIEW 03社長から見た
桜町調剤薬局の
スタッフとは?

壁を乗り越える時も喜び合う時も一緒にというメンバーだと思います。本当の意味で仲の良いチームになってきたなと思います。私もそこに入れてもらいたいのですが…(笑)。結成して10年以上のチームですから、ベテランもいれば新人もいるし、結婚する人もいれば子供に恵まれる人もいて、様々な関係性によって醸成されたチーム力というのを感じますし、それが一番の特徴かもしれませんね。特に経験を積むことによって自ら考えるようになることと視野が広がってくることは強く感じていますので、一つ一つそれが実践につながってきていると思います。しかし、若いメンバーが多いというのも一つの特徴ですので、企業理念を浸透させるという意味ではそう簡単にはいかないという実感もあります。そこは伸び代が十分にあるととらえておりますが…(笑)

 

INTERVIEW 04会社の研修として、地域の落書きを
落としているそうですが、その理由は?

地域の落書きを落とす

簡単に言うとゼロに戻す難しさやそのための苦労を知ることによってゼロを維持する大切さに気が付いてほしいんです。それをこの研修で体感してほしいということです。
私たちは常に日常と違う特別性を喜びにしがちだと思うんです。たまにしか食べられないご馳走だとか、行ったことのない場所のきれいな景色であるとか、高価な買い物とか…。もちろんそれは自分のモチベーションを維持するために必要になりえると思うのですが、その結果日常を維持することも喜びであるということを忘れがちになると思うんです。プラスばかりに目が行って、ゼロをキープしている喜びを感じていないというか…。プラスとゼロがあればもちろんマイナスもあり得るわけで、マイナスの状態になって初めてゼロの喜びに気が付くように感じるんですよ。病気になるというのはいわゆる健康状態としてマイナスの状態ですが、それが治るというのはゼロの状態です。決してプラスになるわけではないんです。しかしゼロになることでプラスの希望が出てくると思うんです。今までできなかったことが出来るようになったり、苦痛を感じていたことが無くなったり。だからこそゼロにするために私たちは日々努力しなければならないという仕事をしていることに気がついてほしいんです。落書きもマイナスの状態ですがそれを落として元の状態になってもゼロに戻すことなんです。ベストがゼロということです。ただそれに必死に取り組むことで何かを感じてほしいんですよ。落書きも落とせなかったら悔しいし、きれいに落とせたら嬉しいんです。ただそれはやった者でなければ分からない喜びだと思うんですよね。病気が治る喜びや健康を維持する大切さも体感しなければ気が付きにくいと思うんですが、少しでもその気持ちに近づき共感する心を養おうという研修なんです。

 

INTERVIEW 05福利厚生に
特徴はありますか?

当社は健康経営に力を入れています。できる限りスタッフの健康維持のサポートをするのが会社の一つの役割であると考えておりますので、特に食と運動を中心に福利厚生も考えています。その一つとして北見市内のフィットネスジムの法人会員になっておりますので、常にそのジムで最新機器によるトレーニングや運動ができる環境になっており、3か月ごとに自分の体の変化が分かるボディチェックも可能です。また、ミネラルが不足しがちな現代の食生活を考慮し、定期的に会社から無添加天然出汁を提供し、食における栄養サポートも考えています。ちょっと変わったところでは会社でリンゴの木を一本所有しており、毎年スタッフとその家族でリンゴ狩りに行き、新鮮なリンゴをたくさん食べています(笑)その他定期健康診断はもちろんですが、生命保険や自動車保険も会社で加入しています。

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